LifeSaver Bottle(ライフセーバーボトル)ウィルスも除去する高性能携帯浄水器 人気のわけは?

ウィルスまで除去できる高性能携帯浄水器LifeSaverボトルです。

英国陸軍が10年間採用しているので、その浄水能力には定評があります。

携帯浄水器としては高額ですが、やはり水の確保は命を守るうえで重要ということで、現在は予約して入手するまで1か月以上かかるようです。

その人気の理由は?性能や口コミを調べてみました。

目次

LifeSaver Bottleとは

LifeSaverは2007年に世界で初めて製品化された「ウイルスまで除去できる」携帯浄水器です。
ウイルスを99.99%、細菌を99.9999%除去。現在確認されている全ての微生物を除去します。

LifeSaverの開発者であるマイケル・プリチャードは、その画期的なテクノロジーと社会性が評価され、人類の叡智を紹介する世界的カンファレンス「TED」に登壇しました。LifeSaverの開発ストーリーをはじめ、高度なテクノロジーの説明と実演、壮大なビジョンに至るまで、2009年当時のプレゼンテーションをそのままご覧ください。

LifeSaver Japan公式ページより

ウィキペディアによると、プリチャードの1,000本のボトルの全在庫は、プレゼンテーションから4時間以内に完売したそうです。

英国陸軍や慈善団体で採用

LifeSaverは、2010年から約10年に渡って継続的に英国陸軍や慈善団体で採用されているそうです。

実際に継続的に採用されていることは、LifeAaverの信頼の証といえます。

上記の動画では、「水が難民に届くまでに数日かかることを見て、ライフセーバーボトルの開発を開始しました」と言っています。

世界中の酷い水質や水不足の解消を目指しているとのことなので、非常時に泥水を飲み水に変えることができます。

フィルター能力は UF膜フィルターを採用

現在市販されている携帯浄水器の多くは、膜の孔径が約10~0.1㎛のMF:Micro-Filtradeion(精密濾過)フィルターを使用していますが、微生物の大きさは細菌が約10~0.5㎛、ウィルスは約0.5~0.02㎛と非常に小さいため、一部の細菌や大部分のウィルスは除去できません。


LifeSaver Liberty™に搭載されているUF:Ultra-Filtradeion(超濾過)フィルターは、孔径が約0.015㎛の超微細な膜で濾過するため、細菌を99.9999%、ウィルスを99.99%までほぼ全ての微生物を除去することが可能です。

お恥ずかしいですが、最初GreeShow携帯浄水器などのフィルターは0.01μmでウィルスを除去できないのに、なぜ0.015μmのLifeSaverはウィルスが除去できるのか分かりませんでした。

μmは数値が大きいほど孔の大きさは小さくなるのですね!!

フィルターのMF膜とUF膜についても調べてみました。

MF膜とUF膜の違い

UF膜は、MF膜よりも微細な孔を持ち、分子量5000~30万程度の高分子成分(たんぱく質やポリエチレングリコールなど)や、粒子径1~100nmのウイルス、エマルジョンなど小さな物質を除去することができます。

  1. 精密ろ過(MF膜):
    • 細菌やバクテリアの除去に適しています。
    • 孔の大きさは数十nm~10μm程度です。
    • 液体の濁度を低減するために使用されます。
  2. 限外ろ過(UF膜):
    • 高分子物質の除去に適しています。
    • 孔の大きさはMF膜よりも微細です。
    • 例:タンパク質、コロイド、大きなウイルスなど。

使用方法 

動画を見ていただけると分かりやすいのですが、汚れた水を入れて、底にあるポンプで数回ポンピングをするだけです。

フタを開けると水が噴き出してきます。

LifeSaver Bottleのボトル容量は750mlです。SAKUTTO携帯浄水器などより大きくてコンパクトとは言えませんが、吸い出したり押し出しせず、大量の水を浄化できるのは握力の弱い方にはとても助かります。

ただし、使い初めにはLIFESAVER® ボトルのプライミング (使用前の準備)が必要です。

LIFESAVER® ボトルのプライミング

プライミングは重要な手順です。必ず、購買日から3年以内*で、かつボトルを飲料用としてご使用になる前に行ってください。 カートリッジの膜には、製造過程でグリセリンが塗布されています。これは、ボトルがプライミングされるまでの間、膜を保湿するためです。 プライミング中にカートリッジに水を通すことで、グリセリンを取り除きます。 グリセリンは天然の食品原料であり無害ですが、ボトルのプライミングに使用した水は飲まないでください。 ボトルからグリセリンを完全に取り除くために、必ずマニュアル記載の手順に従ったプライミングを行ってください。これにより、カートリッジの水が流れ出る側に細菌が繫殖することを防ぎます。

LIFESAVER取扱説明書より

LIFESAVERの取扱説明書は、ホームページよりダウンロードできますが、参考に載せておきます。

フェイルセーフ・テクノロジー

LifeSaverは、フィルターが寿命に達すると自動的に通水を停止する特許技術「フェイルセーフ・テクノロジー」を搭載しています。この機能により、フィルターが寿命に達した場合に、濾過されていない汚水を飲んでしまうリスクを避けることができます。

クリタの水処理教室によると、UF膜は、コロイド状物質や高分子成分を含む水に圧力をかけてろ過する方式が一般的です。コロイド状微粒子や高分子有機物を含む水の場合、ある程度ろ過を進めていくと膜面にそれらの物質が蓄積した層(ゲル層)ができて、膜面を詰まらせてしまいます。

つまり、LifeSaver BottleはUF膜フィルターなので、ポンピングをして浄化し、ある程度ろ過が進んでフィルターが詰まると自動的に通水を停止するという理解でいいのでしょうか。

LifeSaverボトルのスペック

活性炭フィルターで塩素や嫌な味や臭いを低減。ただし、塩分、化学物質、放射性物質など水中に溶解している物質は濾過できません。

• 除去能力ー細菌低減率 – 99.9999%• ウィルス低減率 – 99.99%
• 独立機関の検査によりNSF/ANSI P231飲料水浄水基準に適合することを確認済み
• 交換可能なフィルターカートリッジ
• 交換可能な活性炭フィルター
• フェイルセーフ技術 - フィルターが寿命に達すると自動的に通水を停止
• 化学薬品や電気は不要
• 最大流量:2L/分
• 最大濾過水量:4,000L
• 乾燥重量:625g
• タンク容量:750mL
• 製品材料と流出する水にはBPAおよびBPSを含みません
• 製造国:英国

LifeSaver浄水器の種類

LifeSaver製品は地震・台風等の災害を想定しているため、かなりの衝撃にも耐えられるよう頑丈に設計されています。

以下、説明・製品スペックはLifeSaverホームページより引用しました。

LIFESAVER BOTTLE(ライフセーバーボトル)

地震や台風などの自然災害が多い地域においては、緊急時でも様々な場所できれいな水を確保することができるため、災害対策などには不可欠な製品です。


また、リュックサックに入れて持ち運び、移動中に湖や小川、河川などのあらゆる淡水源からきれいな水を生成できるため、キャンプ・ハイキング・サイクリングなどのアウトドアはもちろん、保管スペースが限られ軽量であることが重要となる旅行・バックパッキング・奥地探検などにも最適です。

LifeSaver Liberty(ライフセーバー・リバティ)

水をすくったり注いだりしてボトルに入れる通常の方法だけでなく、1.5メートルのスカベンジャーホースを使用すると、水源から直接ポンプで水を汲み上げることができます。

LifeSaver Liberty(ライフセーバーリバティ)は、2017年にMakuakeでサクセスしたLifeSaver Bottle®️(ライフセーバーボトル)をベースに、より「軽く」「小さく」「高機能」「お洒落」にすることによって、アウトドアシーンでの使用を意識して開発された、「汚れた水を一瞬で飲み水に変える」英国陸軍採用の携帯浄水器(特許出願中:WO2018104737)です。

LifeSaver Liberty(ライフセーバー・リバティ)スペック

 除去能力
 - 細菌低減率:99.9999%(Log6)
 - ウイルス低減率:99.999%(Log5)
 - シスト低減率:99.99%(Log4)
• 独立機関の検査により全てのNSF/ANSI P231飲料水浄水基準を上回ることを確認済み
• 交換可能なフィルターカートリッジ
• 交換可能な活性炭フィルター
 - 塩素や嫌な味や臭いを低減(最大濾過水量100L)
• フェイルセーフ技術
 - フィルターが寿命に達すると自動的に通水を停止
• 化学薬品や電気は不要
• 水の吸い上げ時や排出時に強い吸引や力は不要
• 1.5メートルのスカベンジャーホースにより水源からの直接汲み上げが可能
• 流量制御に使いやすい調節バルブ
• 水位を確認できる透明ウィンドウ
• カラビナを蓋に取り付け可能
• 頑丈な防滴ソフトタッチ素材を使用
• 最大流量:1.2L/分
• 最大濾過水量:2,000L
• 乾燥重量:425g
• ボトル容量:400ml 
• 製品材料と流出する水にはBPAおよびBPSを含みません

LifeSaver Jerrycan(ライフセーバー・ジェリーカン)

湖や小川、河川などのあらゆる淡水源からきれいな水を生成できるため、キャンプや奥地探検などのアウトドアはもちろん、長期の海外滞在などにも最適です。

分速4L・最大20000Lを浄水可能で、その機能性の高さから、英国陸軍や国際慈善団体等でも長年継続的に採用されており、災害が頻発する日本においても万が一の備えとして非常に有用な製品です。
(※最大20000リットル:水道水レベルの水質での数値です)

LifeSaver Jerrycan(ライフセーバー・ジェリーカン)スペック

 除去能力
 - 細菌低減率:99.9999%
 - ウイルス低減率:99.99%
 - シスト低減率:99.99%
• 独立機関の検査によりNSF/ANSI P231飲料水浄水基準に適合することを確認済み
• 交換可能なフィルターカートリッジ
• 交換可能な活性炭フィルター
 - 塩素や嫌な味や臭いを低減(最大濾過水量500L)
• フェイルセーフ技術
 - フィルターが寿命に達すると自動的に通水を停止
• 水の排出時に強い力は不要
• 化学薬品や電気は不要
• シャワーアタッチメント(別売)による自由な使い勝手
• 最大流量:4L/分
• 最大濾過水量:20,000L
• 乾燥重量:3.9kg
• タンク容量:18.5L
• 製品材料と流出する水にはBPAおよびBPSを含みません

LIFESAVER BOTTLE(ライフセーバーボトル)の口コミ・レビューから

楽天アマゾンより。著作権の関係上、文章の意味はそのままに文言を変更して掲載しています。

形状について

「高さが約31cm、大きさの割に軽い」

「最初はキャップが硬い」

「500mlのボトルはよくあるが、750mlと大きめ。」

アドバイス

大きな水筒のような見た目ですね。ストラップがついているので携帯には便利です。

一般的な携帯浄水器に比べ大きいという印象ですが、本体の重量は625gと軽量です。非常用持ち出し袋には入れにくいですが、キャンプなどには空のボトルを持参すればいいので負担にはならないと思います。

大きい分、たくさんの水を浄化できるのは家族や友達と一緒のキャンプや料理用としては使い易いとおもいます。

初回はキャップが硬く開けづらいというレビューが見られましたが、一度開けるとその後はスムーズなようです。

メンテナンス・保管について

「使い始めに保湿用のグリセリンがしばらく出る」

「使う前に準備が必要」

「定期的に中の水を替えねばならない」

アドバイス

購入して3年以内にボトルのプライミング (使用前の準備)が必要です。

また、保管する場合はポンプ、ノズル、スナップフィット蓋が正しい位置にある状態でボトルを密閉し、ボトル内に常に2~3センチ以上の水を残してカートリッジの膜を保湿する必要があります。 保湿しないと、膜が乾燥してナノフィルターの穴が塞がるため、濾過水が出なくなるとのことです。

未使用の場合でも3年以内にプライミングが必要のようです。

保湿用のグリセリンを使用しているためかと思いましたが、適切な保管(直射日光・極端な湿度や温度さけた環境)であれば長期保存でグリセリンが固まることはないようです。しかし、品質を保つためには使用期限は守ったほうがよさそうです。

緊急の場合、使用できなかったら困るので適切なメンテナンスは必要ですね。

プライミングや保管方法については、取扱説明書をよく読んで使用されることをおすすめします。

フィルターにつて

「入浴剤入りの風呂水をためすと、透明になり、味は水道水と同等だった」

「英国陸軍採用というのが機能性、実用性に安心感ある」

「フィルター交換時期が分かる」

アドバイス

英国陸軍採用とうのが決め手になった方も多いようです。兵士が泥水をくみ上げている写真は説得力がありますね。

フィルターの寿命が来たら通水しなくなるというのも、浄化されていない水を飲む危険性がなくて安心です。

LIFESAVER BOTTLEには、UF膜フィルターと活性炭フィルターがあります。

活性炭フィルターは塩素や嫌な味や臭いを低減するものなので、なくても浄水能力は変わりません。ただし、開封(使用する)と、空気中の汚染物質を吸収して2か月で使用できなくなるので、アルミ等で密閉して保管する必要があります。

なお、交換用UFフィルター、交換用活性炭フィルター共に未開封なら最長10年間保存が可能です。

動作について

「最低動作温度が0℃」

「4000mlあれば小家族なら充分賄える」

「力を使わずにポンピングをするだけで水が出る」

「思ったより水の量が少ない」

アドバイス

最低動作温度は0℃、最高動作温度は50℃、保管温度は-10℃~60℃とのことです。

寒い地域での利用する場合、ちょっと心配ですが、流れている水なら0℃以下になることはないですね。

ただし、フィルターが凍ると劣化する恐れがあるので保管に注意が必要です。

一般的な携帯浄水器は、ストローで吸い出したり、ウォータパックやペットボトルを握って圧力をかけたりするのに力が要る場合が多いようです。

その点、力が要らずに水がでるのは握力の弱い方や、女性、子供でも簡単に給水できるのが利点です。

GreeShowGS-2801など電動式の携帯浄水器なら力はいりませんが、LifeSaverボトルは電気を使わないでストレスなく給水できるのは大きなメリットです。

ただ、「思ったより水の量が少ない」という口コミが気になります。

LifeSaverボトルの 最大流量は2L/分となっています。電動のGreeShowGS-2801は浄水速度が500〜600ml/分となっているので、LifeSaverボトルは随分、早いなと・・・。スペック通りならば素晴らしいですね。

コストは?

値段が高い

アドバイス

携帯浄水器の中でウィルスまで除去できるフィルターを使っていて、軍隊や慈善団体でも採用されている構成のの携帯浄水器であることはよくわかっているけれど・・・

LifeSaverボトル本体通常価格¥31,800、交換用UFフィルター通常価格¥17,800、活性炭フィルター(4個入り)¥5,800(いずれも税込)と、高額な部類です。

日常的に利用するなら長い目で見てコスパも良くなりますが、非常用として備えるには値段が高い印象があります。

安心を買うということも言えますが・・・

非常時に水の確保は命を守るために必要ですが、家族構成や地域の状況によっても変わってきますね。

断水した場合、近くに渓流など、ある程度きれいな水を確保できる地域や給水車がすぐに来られる地域や場所であるか、給水車の長い列を並ぶ必要があるか、いろいろなシチュエーションが考えられます。

防災対策は水の確保だけでなく、いろいろなものが必要でコストもかかりますから、予算に応じた携帯浄水器を選びたいですね。

まとめ

ウイルス・細菌・シストなど、現在確認されている全ての微生物を除去することが可能な世界初の携帯型超濾過UF浄水器、LifeSaverボトルを紹介しました。

英国陸軍などに10年間継続して採用されており、浄水能力には定評があります。軍仕様らしく、ボトル本体も丈夫で地震・台風等の災害を想定しているため、かなりの衝撃にも耐えられるよう頑丈に設計されているそうです。

ボトル本体は少し大きめですが、750mlと大きめでも、ポンピングによって浄化するため給水に力や電気が要りません。電力、薬品、組立が不要で操作も簡単です。いつでも、どこでも、だれでも安心安全に使用できます。

ただし、携帯浄水器の中では3万円代は高額です。予算や家族構成、目的に合わせて携帯浄水器を選ぶ参考にしていただけたら幸いです。

コメント

コメントする

目次