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遺品整理はいくらかかる?1K〜一軒家までの料金目安と節約のコツ

私は昨年、夫の実家の片付けと遺品整理を経験しました。高齢だった義父が亡くなったあと、初めて「遺品整理」という現実に向き合い、思った以上に大変で戸惑うことばかりでした…。

この記事は、同じように親の遺品整理を考えている方に向けて、私自身の体験も交えながら、費用の目安や抑えるコツをできるだけわかりやすくまとめたものです。よろしければ、最後までお付き合いくださいね。

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目次

はじめに

遺品整理はなぜ費用がかかるのか?

親や親族が亡くなった後、避けて通れないのが遺品整理です。

ただの片付けと思われがちですが、実際には家具や家電の運び出し、分別、供養、廃棄処理など、思った以上に手間と時間がかかります。特に一人暮らしの高齢者宅や長年住み続けた実家などでは、荷物の量が膨大で、専門業者に依頼せざるを得ないことも少なくありません。

作業には人手と車両が必要で、処分するゴミの量によっては市区町村の処理施設に持ち込む必要もあり、その分の料金が発生します。

また、部屋の階数やエレベーターの有無、駐車スペースの状況など、現場の条件によっても費用が変動するのです。

料金の相場を知っておくことでトラブルを防げる

「いくらぐらいかかるのか見当がつかない…」と不安になる方も多いと思いますが、相場を事前に知っておくことで、高額請求や業者とのトラブルを防ぐことができます。また、料金の内訳や費用に影響する要因を理解していれば、見積もりを比較する際にも適切な判断がしやすくなります。

本記事では、部屋のタイプ別に遺品整理の費用目安をご紹介し、費用に影響する要素やコストを抑えるための工夫についても解説していきます。初めて遺品整理を考える方でも安心して読めるよう、できるだけわかりやすくまとめました。

1.部屋のタイプ別・遺品整理費用の相場

1K・1DKの費用目安と作業内容

1Kや1DKといった単身者向けの間取りの場合、遺品整理の費用はおおよそ3万円〜8万円が相場です。作業時間は半日から1日程度で済むことが多く、作業員は1〜2名、トラックは1台で足りることがほとんどです。

この規模の部屋では、主に生活雑貨、衣類、小型家電などの回収が中心となります。作業内容としては、分別、搬出、簡易清掃が基本で、仏壇や遺影などの供養品がある場合は、別途オプション料金が加算されるケースもあります。

なお、ゴミ屋敷のような状態で荷物が極端に多い場合や、ペットの飼育で臭いや汚れがひどい場合は、費用が2倍以上に跳ね上がることもあるので注意が必要です。

2DK・3DKなど中規模住宅の場合の相場

2DK〜3DKといったファミリー層向けの間取りでは、遺品整理の相場は12万円〜25万円程度です。部屋数が増えることで家財の量も増えるため、作業には1日〜2日、作業員も3〜5人程度が必要になります。

この規模の住居では、家具や家電の数が多く、冷蔵庫や洗濯機、タンス、ベッドといった大型家具の搬出作業が発生します。また、キッチン用品や書類、衣類などの細かい仕分けも時間がかかります。

集合住宅の場合、エレベーターの有無や駐車スペースの確保状況によっても作業効率が変わるため、それに応じて見積額が上下する傾向があります。

一軒家・大型物件の整理にかかる費用

一軒家や4LDK以上の大規模住宅になると、遺品整理の費用は25万円〜50万円、またはそれ以上になることもあります。作業には2〜3日以上かかる場合が多く、作業員も5〜10人ほど必要になるケースも珍しくありません。

一軒家では、室内だけでなく物置、庭、ガレージ、倉庫といった屋外部分の整理も発生します。また、古い家の場合、床下収納や押し入れに予想以上の荷物が眠っていることもあります。

大型の家具や家電だけでなく、農機具やDIY工具など特殊な不用品が出てくることも多く、その分の処分費用が加算されることがあります。さらに、リフォームが必要な場合や、解体を見据えた清掃などを含めると、100万円近い見積もりになることもあるので、慎重な業者選びが求められます。

2.費用を左右する要素とは?

荷物の量・部屋の広さ・階層の影響

遺品整理の費用は、基本的に「作業の手間」に比例します。つまり、荷物の量が多ければ多いほど、また部屋が広ければ広いほど、人手と時間が必要になるため、費用は高くなります。

たとえば同じ2DKの間取りでも、「モノが少なく片付いている家」と「趣味のコレクションや雑貨が多い家」では、見積もり額に10万円以上の差が出ることも。また、アパートの4階にエレベーターなしという条件だと、作業効率が落ちるため、追加料金がかかることもあります。

さらに、トラックを停めるスペースがない場合や、搬出経路が狭くて解体作業が必要な場合も、費用に影響します。こうした現場条件によるコストは見積もり時点で確認できるので、業者とのすり合わせが大切です。

オプション(供養・リサイクル・清掃)で変わる料金

基本の作業料金に加えて、必要に応じてオプションを追加することで、トータルの費用はさらに変動します。

たとえば、仏壇や人形の供養を希望する場合は「合同供養」や「個別供養」などのサービスがあり、5,000円〜2万円ほどが目安です。

また、まだ使える家具や家電をリサイクル・買取してもらえる業者であれば、逆に料金が下がる可能性もあります。

そのほか、特殊清掃(臭いや汚れがひどいケース)、エアコンや風呂釜の取り外し、ハウスクリーニングなどの追加サービスもあり、必要に応じてオプションを選ぶことで、快適に物件を引き渡す準備が整います。

ただし、これらをすべて追加すると費用がかさんでしまうため、必要性を見極めて選択することが大切です。

追加料金が発生しやすいケースとは?

最初の見積もりよりも大幅に費用が上がってしまうケースもあります。その原因としてよくあるのが、「見積もり時に伝えていなかった物品の存在」や「作業当日に判明した特殊な事情」です。

たとえば、大型金庫やピアノなど、特殊な搬出が必要なものがあると、クレーン作業や解体費用が追加されることがあります。また、遺品整理中にゴミ屋敷レベルの状態が判明した場合、分別や処分にかかる手間が大きくなり、費用も高くなります。

信頼できる業者は、追加費用が出る可能性について事前に説明してくれます。「見積もりより高くなった!」というトラブルを防ぐためにも、見積もり時にしっかり現地を確認してもらい、条件や料金の詳細を丁寧に確認しておきましょう。

3.費用を抑えるためのコツと活用できる制度

複数業者の見積もりを比較する

遺品整理の費用を抑えるために、まず実践したいのが「相見積もり(複数社からの見積もり取得)」です。業者によって料金体系やサービス内容にばらつきがあるため、1社だけで決めると相場より高い金額を支払ってしまう可能性があります。

たとえば、同じ2DKの遺品整理でも、ある業者は15万円、別の業者は20万円というように数万円の差が出ることもあります。さらに、「供養込み」「買い取り対応あり」「清掃オプション無料」といったサービス面の違いもあるため、内容をしっかり比較することが大切です。

見積もりを依頼する際は、現地確認をしてもらうことが理想です。現場を見ずに電話やメールだけで提示される金額は、実際の作業時に追加料金が発生しやすいため注意が必要です。

自治体の補助金・助成制度の活用方法

実は、遺品整理に関して自治体から補助金や助成金が出ることもあります。特に「空き家対策」や「高齢者支援」「地域美化活動」の一環として、遺品の処分費や清掃費の一部を負担してくれる制度が増えています。

たとえば、ある市では「空き家の家財処分費」として10万円まで支給される制度があり、申請には住民票や相続関係を証明する書類、業者の見積書が必要です。補助制度は自治体によって名称や条件が異なるため、「○○市 遺品整理 補助金」などで検索し、事前に調べてみましょう。

また、福祉課や地域包括支援センターに相談すると、制度の紹介や申請のサポートを受けられる場合もあります。高齢の親の家を整理する際には、ぜひ一度自治体に問い合わせてみることをおすすめします。

自分でできる整理との分担でコスト削減

すべてを業者任せにせず、自分たちでできる範囲を整理しておくことで、費用を大幅に抑えることができます。たとえば、衣類や日用品など軽い荷物を先に仕分け・処分しておけば、業者に頼む作業量が減り、結果として料金も下がります。

具体的には以下のような分担がおすすめです。

  • 写真や手紙などの思い出の品は家族で整理
  • 衣類や食器類などは、使えるものを寄付・譲渡
  • 可燃ごみ・資源ごみは地域の回収日に出しておく

一方で、大型家具や家電の搬出、重い荷物の処分、供養が必要なものについては、無理せず業者に任せた方が安心です。体力的・精神的な負担を軽減するためにも、自分でやるべき部分とプロに任せる部分をしっかり分けることが、コスト削減にもつながります。

まとめ

遺品整理は、故人を偲ぶ大切な時間であると同時に、家族にとっては大きな負担にもなり得る作業です。特に費用面では、部屋の広さや荷物の量、業者のサービス内容などによって金額が大きく変わるため、事前の情報収集と計画がとても重要です。

この記事では、1Kから一軒家までの間取り別相場や、費用を左右する要因、そしてコストを抑える工夫や助成制度についてご紹介しました。「思ったより高かった…」と後悔しないためにも、複数業者の見積もりを取り、条件をしっかり確認することが第一歩です。

また、家族で協力してできる部分は分担し、業者の力が必要なところはプロに任せるといった柔軟な対応が、結果的に満足度の高い整理につながります。自治体の補助制度を上手に活用すれば、金銭的な負担も軽減できるかもしれません。

遺品整理は、単なる「片付け」ではなく、心を込めて故人と向き合う機会です。準備をしっかり整えて、悔いのない形で進めていきましょう。

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